R×R規制緩和は日本を救うか?

小泉改革の目玉、「構造改革特区」の狙いは何?

2004.11.18

小泉首相には目玉がいくつかある。改革の目玉である。数ある目玉の中でも比較的、成果が見えやすい目玉が「構造改革特区」だ。これは、昨年4月施行の構造改革特別区域法に基づき、政府が「規制に縛られずにやりたい事業」を地方公共団体から募集するというもの。これまでに申請件数の95%に当たる386件が認定されている。

いくつかユニークな特区を紹介しよう。

スローライフを体験したい人は、南信州グリーン・ツーリズム特区(長野県飯田市)がオススメだ。この特区では、民宿開業の基準が緩和された結果、旅行者が人情厚い“農家民宿”に宿泊できる。滞在中は農業を体験したり、農家ならではの手料理と、なんと自家製のどぶろくも楽しめる。自家製のどぶろくと聞いて胸を焦がした人は、長野県野沢温泉村や岩手県遠野市、新潟県東頸城郡などの“どぶろく特区”へ行こう。これらの特区では酒造法の規制が緩和され、従来は違法だった自家酒造が許可されている。

ユニークな特区は教育分野にも多い。今春、千代田区と大阪市に、実務教育を目的として日本初の株式会社立大学が開校した。LEC大学とデジタルハリウッド大学院である。前者は法曹、弁理士、会計士などを、後者はIT・コンテンツ分野の人材を育成する。また、義務教育の分野では、国語などを除く大半の授業を外国人教員が英語で行うことを目指す群馬県の太田外国語教育特区、また世田谷区は日本語教育を強化する「日本語特区」の認定を申請中だ。

構造改革特区の試みには、地域経済の活性化と全国展開による規制改革波及という二つの目的がある。後者については、すでに、市町村による教職員の独自採用やITを活用した不登校児童・生徒の学習機会の拡大事業など、2004年度中に17項目、2005年度中に9項目の計26項目の全国展開が決まっている。新たな産業創出の実験場として期待したい。  

奥原 剛

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